楽器のクリーニング&調整その1

 

 

 

今回は、ウクレレを題材に、ちょっとご案内兼ねて、ご説明。

 

普段、当店では、買い付けしてきた商品を、販売するまでに、一度すべて綺麗にクリーニングを行います。

その際に、異常個所や、その他故障箇所等をチェックしてからの販売となります。

 

海外で買い付けた商品は、特に、飛行機や、船等、長い距離を渡り、当店に入荷しますから、再度、チェックが大切です。

 

 

 

入荷

買い付け入荷の、ほんの一部、ウクレレゾーン。このウクレレたちを1本づつ、チェックしていきます。安いものから高いものまで、たくさんですが、やることは同じです。それだけに、どのケースから空けていくかが、私の祝福のときです。

題材には、これを使いましょう。Hawaiian'sUkulele Vintage 70~80’sぐらいでしょうか?良い状態に見えるコンサートウクレレです。

まず、材質や、塗装、初期状態を丹念に確認して、故障箇所、調整必要箇所はないか、確認します。

これは、絶対必要なことで、またまた、もっと難しい部分が、どこまで再度、手を入れるかということ。例えば、古いウクレレ・経年変化等あり、若干のクセや、変形箇所等あったとしても、新品と同様に扱えば、せっかくの長年培ってきた、箱鳴りを崩してしまうこともしばし、、、そんなポイント見極めが一番難しい。というわけで、こいつのチェック項目で、気になった点、当店で、いじってあげたくなった点は、次の通り。①フレットが汚い。ザラザラ感がある。②ナット、サドルの切りをもう少し綺麗にしてあげる。この2点。主に手が触れる箇所のみ。あとは、リアルサウンドになってくれれば、御の字であります。

フレット。この状態だと、あまりウクレレでは、チョーキングはしないが、演奏時に、ビブラートやチョーキングをした際に、ザラッ×2としてしまう。そんなに気にならない方は、気にならない。しかし、販売側としては、最初から、お客様が決まっているわけでもなく、あらゆるお客様のニーズに対応しなくてはいけないものです。そもそも販売側が、お勧めできない。このフレット及び指板のクリーニング方法は、以下に掲載しますが、ご家庭でも道具とポリっシュがあれば、なんとか可能です。参考程度に、当店の宣伝を兼ねて見てくれれば嬉しいです。

フレット磨きを行います。フレットは金属なので、金属専用の液体と鑢、鑢系ポりッシュで綺麗にします。気をつけないといけないことは、指板は、あくまで金属ではなく、木、しかも経年ハワイアンコア、ちょっとしたことで失敗につながるので慎重に行う。マスキングテープで、1フレットづつ、丁寧に貼っていく。まずは、この作業。マスキングテープも、またこだわりが。毎日の膨大な楽器をこなすからといっても、安いマスキングテープにて、作業しない。これこだわり。やはり、良質なマスキングテープを必ず使う。理由は簡単。上からの液体等々、染みにくい、剥がすときに、綺麗にはがれる。塗装等痛みにくい。参考までに、粗悪なマスキングテープを見分けるポイントは、木材などに貼り付け、数日間放置しておく。粗悪なやつは、粘着のりがべたべたチューインガムみたいに、貼った木材と、自らの手に汚く引っ付いて最悪です。良質なテープになると、それが、比較的少ない。そして、結果綺麗な仕事ができる。という件論。

磨きを行いフレットが綺麗になってきました。この作業が終了すると、次は、指板や他の箇所にいく

かなり綺麗になりましたよ。


次はブリッジ、見てのとおり、赤線でちょっと印をしてみた。ガタガタになっているサドルです。こいつを研磨してあげて、良いサウンドまで持ってきます。こいつはさすがに、棒鑢や、紙やすりまで使用して、作業します。

作業前

作業後

 

こんな感じまでもってきます。写真がみづらくて申し訳ないですが、手で触るとよく分かります、つるつるです。直接に弦が乗る部分でもあり、ウクレレにとっては、最大のポイントであり、この角度によってしくじると、ペチァペチャ音が飛ばなくなる。最新の注意を払って作業します。


最後は、当店秘伝のオイル(100%自然 食べることもできるぐらい安全)を塗っております。通常楽器オイルといえば、指板ポリッシュなどを耳にすると思うが、当店では、100%自然オイルを使用しています。科学薬品類「0」って、なんか良いじゃないですか。それに、元々大自然にて生えていた木材だからこそ、同類のオイルを塗ってあげてます。これは当店のこだわりです。これもまた、ほんとにいい値段がする。よっぽどポリッシュの方が安いと何度も誘惑に負けそうになったが、踏ん張りどころです。

この怪しい缶が、秘密のオイルって訳です。大きな缶で仕入れるため、小分けにして使ってます。


ようやく、上記一連の作業が終了して、写真撮っての販売というわけです。結構お手間がかかるが、お客様に渡って、いい音するね~って言葉がほんとに嬉しく思うわけです。そんな一連の作業です。是非、その他、ご質問や、修理の相談なども含めて、お問い合わせいただければ幸いです。では!